副業やネットビジネスの代名詞とされるアフィリエイトですが、実際、みんなどれくらい作業をしていてどれくらい稼いでいるのでしょうか。
これから副業としてアフィリエイトを始めてみようと考えている人、また、今現在、アフィリエイトであまり稼げていない人には興味深いことです。
ここでは、アフィリエイトの実態を調査した結果を紹介したいと思います。
アフィリエイトの実態調査
さて、アフィリエイターのみなさんは、実際、どれくらい作業をしてどれくらい稼いでいるのでしょうか。また、アフィリエイトにどれくらいの経費をかけているのでしょうか。
その実態を調査した結果が2つありますのでそれを見てみます。
アフィリエイトの1ヵ月の収入
特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会が調査した結果
特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会が実施したアンケート結果によると、アフィリエイトでの1ヵ月の収入は以下の通りです。
この調査は、2020年4月に国内主要ASP各社のアフィリエイターを対象に実施したものです(有効回答数は2,846 件:2019年 は2,097 件)。
これによると、2020年は、
- 収入が全くない人が31.6%と約3割
- 月に10万円以上稼ぐ人が18.5%と約2割
という調査結果が紹介されています。
日本アフィリエイト協議会(JAO)が実施した結果
日本アフィリエイト協議会(JAO)が実施したアンケート結果を見てみると、アフィリエイトでの1ヵ月の収入は以下の通りです。
この調査は2019年10月下旬にネットリサーチ会社の株式会社クロス・マーケティングの協力のもと、アフィリエイトサイト運営者1,000名を対象に実施したものです。
これによると、2019年の調査では、
- 収入が全くない人が39.1%と約4割
- 月に10万円以上稼ぐ人が3.2%と5%もいません。
同じ年度(2019年)で両者を比較してみると、結果は以下の通りとなります。
調査元 | アフィリエイト マーケティング協会 |
日本アフィリエイト 協議会 |
---|---|---|
収入なし | 29.7% | 39.1% |
1,000円未満 | 45.3% | 70.2% |
1万円以上 | 39.3% | 10.1% |
3万円以上 | 30.2% | 6.6% |
10万円以上 | 21.4% | 3.2% |
10万円以上稼いでいる人は、21.4%と3.2%。なんと7倍近くの差があります。
3万円以上稼いでいる人も同じく30.2%と6.6%と4倍以上の差があります。
2社のアンケート結果が異なる理由
この差は一体何なのでしょうか?
アフィリエイトマーケティング協会のアンケートは、各ASPを通してアフィリエイターにアンケートをとった結果です。
これに対して、日本アフィリエイト協議会のアンケートは、ネットリサーチ会社協力のもとアフィリエイトをしている人にランダムにアンケートをとった結果です。
どうしてこんなに差があるのかは実際のところは不明ですが、
おそらくアフィリエイトマーケティング協会のアンケートは、ASPからのメールに回答する形なので、ある程度真剣にアフィリエイトに取り組んでいる人が答えている可能性が高く、結果、稼いでいる人の割合が大きくなっているのではないかと推測します。
このため、少し曖昧な言い回しになりますが、ちょっとでもアフィリエイトをしている人を含めた中で10万円以上稼いでいる人は3%ほどで、ある程度真剣に取り組んでいる人たちで10万円以上稼いでいる人は20%ほどいるという解釈が実態に近いのではないかと思います。
もう少し個人的見解を加えると、上位はいつも安定している訳ではなく常に入れ替わっていると思います。安定して稼いでいるサイトはごくごく少数だと思います。
アフィリエイト運営にかける作業時間
アフィリエイターの皆さんは1日にどれくらいの時間、作業されているのでしょうか。
特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会が調査した結果
特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会が実施したアンケート結果によると、1日に3時間程度以上アフィリエイト作業に費やしている人が35%以上いることがわかります。
副業だけでなく専業でやっている人も含まれていますのでそんなものでしょうか。
日本アフィリエイト協議会(JAO)が実施した結果
また、日本アフィリエイト協議会(JAO)のアンケートによれば、月に10万円以上稼いでいる人は、1日に平均3.8時間をアフィリエイト作業に費やしていることがわかります。
逆に1日の平均作業時間が1時間程度の人は月に1,000円も稼げていません。
運営するサイトの数も月に10万円以上稼いでいる人は、1,000円も稼げていない人の約2倍です。
これはあくまでも平均値ですので、実際は1日30分程度の作業で10万円以上稼いでいる人もいますし、1日に5時間を費やしても1,000円稼げていない人もいるかもしれません。
しかし、この表は、一般的に1日に4時間近く作業しなければ、月に10万円以上稼ぐのは難しいことを表しています。
アフィリエイト運営にかける経費
上の表からもわかる通り、ひと月に10万円以上稼いでいる人は、月に1万円から3万円の費用をかけており、経費をかけていない人は、殆ど稼げていないことがわかります。
サーバーのレンタル代やドメイン代が主だと思われますが、こういったことに費用をかけずに稼ぐことは難しいことを示しています。
アフィリエイト経験年数
みなさん、アフィリエイトをどのくらいの期間やっているでしょうか。
特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会の調査によると、1年未満が40%近くを占め、10年以上続けている人が10%弱いることが分かります。
日本アフィリエイト協議会(JAO)のアンケートによれば、1年未満が18%で、10年以上続けている人が30%近くいることが分かります。
どうして2つのアンケートでここまで乖離があるのか不明ですが、アフィリエイト経験年数1年未満が40%というのも不自然なので、どちらかというと、やはり、日本アフィリエイト協議会(JAO)のアンケート結果の方が実態に近いのではないかと思います。
アフィリエイトサイトの運営に使うツール
アフィリエイターがアフィリエイトサイトを運営するツールに何を利用しているかというアンケート調査によれば、WordPressが最も多いという結果が出ています。
2019年の46.6%から2020年は71%に伸びていますのでその伸び率も注目すべき点です。
引用:特定非営利活動法人アフィリエイトマーケティング協会
先ほど、作業時間のところでも出てきた表をもう一度見てもらいたいのですが、月額収入1,000円未満の人は、月額経費は0円の人が多いとされています。
本来はドメインやサーバーなどに費用がかかるものですが、経費をかけていないということは、無料ブログを使ってアフィリエイトをやっている人が多いと考えられます。
つまり、これは、無料ブログサービスを利用してアフィリエイトをするより、WordPressを使ってアフィリエイトをする方が稼ぎやすいということを示しています。
どうしてWordPressがいいかというと、一つは殆どの人がWordPressを使ってブログを書いているため、デザインやフォーマットが訪問者に馴染みやすいというメリットがあります。
どういったところにメニューがあり、どういったところに関連する記事があるかを訪問者は当たりを付けることができます。
また、今はPCだけでなくスマホやモバイル端末など様々な媒体でホームページを閲覧します。
WordPressは、殆どがレスポンシブ対応で、どんな媒体でもキレイに表示してくれます(使っているWordPressテーマにもよります)。
さらに、ホームページもCSSやHTMLといった知識がなくても簡単にデザインすることができますし、WordPressで作ったホームページはGoogleとも相性がいいのでインデックス(認識)もされやすくなります。勿論、このサイトもWordPressを使ってます。
アフィリエイトの収入は増えているか減っているか
アフィリエイトの収入が昨年と比較してどうか、という調査結果によれば、ここ数年は、
- 「増えた」とする人の割合が減少し(34.5%⇒28.6%)
- 「減った」とする人の割合が増えています(15.9%⇒20.6%)
実際に、アフィリエイトでの1ヵ月の収入の推移を改めて見ても、2017年(2018年の調査)以降、稼いでいる人の割合は減少してきています。
2020年と2019年の比較
2019年と2018年の比較
これは、2017年頃からのGoogleのアルゴリズム変更により、個人がアフィリエイトで稼ぐことが年々難しくなってきていることを示しています。
アフィリエイトの実態調査 まとめ
以上、アフィリエイトの実態調査を簡単に紹介してきました。
2つの調査機関で結果が大きく異なりますが、やはり稼いでいる人は、1日に3.8時間もの時間をアフィリエイトに費やし、月に1万円から3万円の経費もかけているようです。
また、アフィリエイトサイトを運営するツールとして使われているのはWordPressが圧倒的に多いということもわかりました。
ただ、個人がアフィリエイトで稼ぐのは年々難しくなってきているようです。
これからアフィリエイトを始めようと思っている人、現在すでにアフィリエイトをしている人は参考にして頂ければと思います。