最近は、大手キャリアも料金を下げてきていますが、通信容量が少ないユーザーの場合は、格安スマホと言われるものの方がお得になります。
そのため、近年は、大手キャリアから格安スマホへ乗り換える人が増えています。
そして、その乗り換え先として人気の高い格安スマホの一つが、テレビのCMなどでお馴染みのワイモバイル(Y!mobile)です。
ソフトバンクは、新料金ブランド「LINEMO」を立ち上げて、リーズナブルなプランを展開していますが、それでもデータ通信量がさほど多くない場合の価格はワイモバイルには敵いません。
ここでは、ワイモバイル(Y!mobile)の特徴や料金プラン、また、今のスマホはそのままでSIMだけをワイモバイル(Y!mobile)の格安SIMに乗り換える手順を解説します。
今のスマホはそのままにSIMだけを交換して使うと、電話帳や画像、アプリもLINEもそのまま使え、簡単手続で通信費の大幅削減が期待できます。
格安SIMって何?格安スマホとどう違うの、といった方は下の記事を参照して下さい。
格安スマホ「ワイモバイル(Y!mobile)」とは?
ワイモバイル(Y!mobile)の特徴
まず、ワイモバイルの特徴はざっと以下の通りです。
- ソフトバンクのサブブランドとして格安SIMと格安スマホを提供
- スマホをあまり使用しない人たちにとっては割安なプラン
- 通信速度が速い
- 全国にショップ展開
- 全てのプランでSMS機能が無料で付いている
- 契約期間の縛りなし
- Yahoo!プレミアムの特典が使い放題
- LINEのID検索が可能
- 大手キャリアのメールアドレスは使えなくなる
ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドとして格安SIMと格安スマホを提供
ワイモバイル(Y!mobile)は、イー・モバイルとウィルコムが統合してできた、ソフトバンクグループの通信キャリアです。
ソフトバンクのサブブランドとして格安SIMと格安スマホを提供しています。
本来、格安SIM、格安スマホとは、docomoやau、Softbankといった大手キャリアから回線を間借りしてサービスを提供している業者(MVNO:仮想移動体通信事業者)のことを言います。
しかし、ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドとしてソフトバンクの自社回線を使用。
いわゆるMVNOではないため厳密には格安SIM・格安スマホ業者ではありませんが、ソフトバンクとはサービス内容も異なり、価格も格安路線で展開。
その結果、格安SIM・格安スマホとして比較されることも多く、格安スマホ業者として認識されています。
サブブランドとして展開しているものには、他にUQモバイルがあります。
4大キャリア | サブブランド | 格安スマホ業者 |
---|---|---|
docomo au SoftBank 楽天モバイル |
UQモバイル Y!mobile |
マイネオ LINE MOBILE OCNモバイル イオンモバイルなど |
通信品質◎ 店舗の数◎ 新機種を取り扱う |
通信品質○ 店舗の数○ 取り扱い機種が古い |
通信品質△ 店舗の数△ 取り扱い機種が古い |
通信料金が高い 機種代が高い |
通信料金は安い 機種代は安い |
通信料金は非常に安い 機種代は安い |
最近は、4大キャリアも携帯電話の値下げに伴い、新料金プランを展開していますが、楽天モバイルを除き、あまり使用しない人たちにとっては割高のプランが多いのが実態です。
スマホをあまり使用しない人たちにとっては割安なプラン
これに対して、ワイモバイルは、あまりスマホを使わない人(通信容量が少ない人)にリーズナブルな価格となっています。
特に、家族で申し込む場合、二人目以降は月額1,080円の家族割引サービスが適用されますので、よりお得になります。
従って、通信品質と安さを両立させたいユーザーの選択肢となります。
通信速度が速い
格安スマホに乗り換える時に注意すべきポイントでも記載したように、格安スマホに乗り換えるにあたって気になるものの一つが通信速度です。
格安スマホは、大手キャリアから回線を借りて運営しているとはいえ、管理のためにワンクッション置くためにどうしてもキャリアと比べて通信速度が遅くなってしまいます。
その点、ワイモバイルはソフトバンクの高品質な回線をそのまま利用しているので通信品質は大手キャリアなみ。昼休みの時間帯など速度が出にくい時間帯や混雑が予想される場所や時間でも安定して使うことができるというメリットがあります。
全国にショップ展開
格安スマホがどうして安いかというと、通信回線を大手キャリアから間借りしている点もあげられますが、店舗や人員が少なく経費が安く抑えられてるためでもあります。
このため、格安スマホ業者はあまり店舗を持ちません。
その点、ワイモバイルは、ワイモバイルショップ約4,000店舗を全国に展開。
サポート面も大手キャリア並みに充実していますので、何かトラブルがあった時は、すぐに店舗に行って専門のスタッフに相談することができるというメリットがあります。
全てのプランでSMS機能が無料で付いている
ワイモバイルは全てのプランでSMS(ショートメッセージサービス)が無料で付いています。
従って、LINEやTwitterなど「SMS認証」が必要なアプリでも問題なく使えます。
契約期間の縛りなし
電気通信事業法の改正に伴い、大手キャリアでは契約期間の縛りが廃止される方向に進んでます。ワイモバイルもソフトバンクのサブブランドとして、契約期間の縛りを廃止。
いつでも解約でき、解約料(解除料)もありません。
Yahoo!プレミアムの特典が使い放題
Yahoo! JAPAN IDと契約したワイモバイル回線を連携する「Y!mobileサービスの初期登録」を行えば、Yahoo!プレミアムの特典が使い放題となります。
Yahoo!プレミアム会員になると、Yahoo!ショッピングでのお買い物でいつでも2%相当が戻ってきたり、雑誌やマンガが読み放題となるサービスなど多くのサービスが受けられます。
LINEのID検索が可能
LINEのID検索を利用するには、携帯電話会社(キャリア)とのシステム連携による「年齢確認」が必須となっています。
ほとんどの格安スマホではこの「年齢確認」ができないためLINEのID検索ができませんが、ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドなので、「My Softbank」を利用して「年齢確認」ができ、LINEのID検索を利用することができます。
大手キャリアのメールアドレスは使えなくなる
電話帳やLINEをはじめ、各種アプリもこれまで通り利用できますが、大手キャリアのメールアドレスは使えなくなります。
ワイモバイル(Y!mobile)の料金プラン
ワイモバイルに乗り換えたい、契約したい場合のプランの選び方は簡単です。
基本料金は3プランのみ
ワイモバイルの料金プラン(音声通話付プラン)は、
- シンプルS(基本データ容量3GB)
- シンプルM(基本データ容量15GB)
- くりシンプルL(基本データ容量25GB)
の3プランとなっています。
例えば、データ通信料が3GBのシンプルSの契約であれば、月額利用料金は、2,178円(税込)で、余ったデータ容量は翌月に繰り越しされます。オプション契約をしない場合は、
通話料金
そして、通話料金は、オプション契約をしない場合は22円/30秒(従量制)で、
- 国内通話10分 かけ放題の「だれとでも定額」:770円/月
- 国内通話24時間 かけ放題の「スーパーだれとでも定額(S)」:1,870円/月
のオプションが選べます。
家族割引サービス
家族割引サービスとして2台目以降、毎月1,188円の割引サービスがあります。
このサービスはワイモバイルの特徴で、契約人数が多ければお得になります。
まずは1回線契約した後に、家族の契約を追加するとスムーズです。
おうち割 光セット(A)
おうち割 光セット(A)とは、ご家庭のネット環境を、
- SoftBank Air
- SoftBank 光
のいずれかにすると、
- シンプルS/M/Lプランでで毎月1,188円
毎月割引されるサービスです。
但し、「家族割引サービス」と「おうち割 光セット(A)」の併用はできません。
料金シミュレーションで節約額を確認
例えば、夫婦でワイモバイルの格安SIMを契約した場合、シンプルプランSの場合は、以下の通りとなります(税抜表示)。妻に家族割を適用。
夫 | 妻 | 合計 | |
---|---|---|---|
月額費用 | 2,178円 | 990円 | 3,168円 |
この金額に端末代(分割代金)をプラスした金額がスマホの月額料金となります。
格安スマホのワイモバイルに乗り換える手順
実際に、電話番号はそのままで、他社からワイモバイルへ乗り換える(MNP)手順のシミュレーションをしてみます。
ワイモバイルへのお申込みは公式ページから簡単に行うことができます。
ワイモバイルに乗り換えるには、
- ワイモバイルの格安SIM(カード)だけを購入して手元のスマホに差し込んで使う
- 格安SIM(カード)とスマホ端末がセットになった格安スマホを購入する
の2つの方法があります。
端末毎乗り換えることも可能ですが、ここでは、今のスマホを継続して利用し、ワイモバイルで格安SIMだけを購入して、電話番号は現在の番号を引き継ぐという契約手順を解説します。
申込み前の確認と準備
申し込み前の確認
手持ちのスマホ端末がワイモバイルのSIMで動作するか確認
今、持っているスマホ端末を継続して使用し、SIMだけをワイモバイルに変える場合は、スマホ端末が新しいSIMで動作するかどうか予め確認しておく必要があります。
スマホ端末が新しいSIMで動作するかどうかは、動作確認済機種一覧で確認します。
⇒ 他社の販売する携帯電話をワイモバイルで利用する(動作確認済機種一覧)
動作確認済機種一覧に記載されている端末は、基本的にワイモバイルのSIMカードを挿しても問題なく使えることが保証されています。
実際は、ここに記載されていないスマホ端末でもワイモバイルのSIMが問題なく動作するものはたくさんありますのでネットなどでググって調べてみて下さい。
SIMロックが解除できるか確認
ワイモバイルでSIMのみを購入して差し替える場合は、回線を切り替える前に、SIMロック解除が必要になります。
SIMロックが解除されていない製品は利用できません。
同じ回線を使うソフトバンクで契約したスマホ端末でもそうです。
端末を購入して一定期間(100日が目安)が経過していない場合や契約者本人が購入したものではない端末、また、端末代金の支払いが終わっていない端末などは、SIMロックの解除ができない場合がありますので、予め各キャリアで確認しておく必要があります。
尚、SIMロックの解除したからといってその端末が使えなくなることはありません。
SIMロックを解除しても通常通りスマホは使用できますので、予めSIMロックを解除しておいても問題ありません。
申し込み前の準備
ワイモバイルのSIMで動作確認済で、キャリアのSIMロックが解除できることが確認できれば申し込みに進みます。
SIMを新規に申し込む場合は、
- MNP予約番号
- ご本人名義のクレジットカード
- 連絡用メールアドレスと電話番号
- ご本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 健康保険証など同じ住所であることが確認できる家族確認書類(家族割引サービスの副回線としてお申し込みの際)
が必要です。
MNP予約番号
MNPとは、携帯電話会社を変更した場合に、電話番号はそのままで、変更後の携帯電話会社のサービスをご利用できる制度です。
MNP予約番号は、現在契約している携帯電話会社に電話して聞き出します。
尚、ソフトバンクからワイモバイルに番号移行する方はMNP予約番号の発番は不要です。
切り替えのタイミングによっては、現在契約しているキャリアの違約金も発生します。違約金などについては、MNP予約番号を聞く際に説明がありますので確認しておきましょう。
ワイモバイルへの申込み手順
SIMカードのみの申し込みの場合は、公式サイトから「SIMカード」をクリックします(スマホ端末ごと乗り換える場合は、購入したいスマホ端末をクリックします)。
契約情報の入力
- SIMカードのサイズの選択
- ご利用予定の端末
- 契約方法
- 契約内容(料金プラン)
- データ増量オプション
- 通話定額オプション
- オプション(任意)
- 割引サービス(家族割引サービス・下取りプログラム)
をそれぞれ選択し、「次へ」に進みます。
料金明細が表示されますので、確認して問題がなければ「申し込み手続きを開始する」をクリックします。
お客様情報の入力
続いて、
- 連絡先登録
- ご契約者情報・ご利用者情報
- MNP情報(大手キャリアから聞き出したMNP予約番号、MNP予約番号の有効期限、転入予定の電話番号)
- ネットワーク暗証番号(任意のパスワードです)
- クレジットカード情報
などを入力し、本人確認書類をアップロードします。
ソフトバンクからワイモバイルに乗り換える場合は、MNP情報の入力は不要です。
家族割引サービス申し込みの場合や支払名義人が違う場合などは、
- 追加書類アップロード
を行い、入力内容確認を行います。
確認内容が正しければ、重要説明事項を読んでお申込みを確定させます。
ワイモバイルへの切り替え手順
申し込みが完了すると審査を経て、数日後にSIMカードが契約の住所まで配送されてきます。
SIMカードが到着したら、同封の書類を確認し、
- SIMロックの解除
- MNP転入切替・回線切替手続き
- SIMカードの差し替え
- APN設定
の順で旧端末からワイモバイルへの切替作業を行います。
SIMロックの解除
他社が販売したスマホを利用し、SIMのみワイモバイルへ変更する場合、回線切替の前に必ずSIMロックの解除が必要になります。
SIMロックの解除は、ワイモバイルを申し込む前に予めしておいても問題ありません。SIMロックを解除したからといって電話が使えなくなったりインターネットに接続なったりと不具合がでることはありません。
SIMロックの解除の仕方は各キャリアのページで確認することができます。
尚、SIMロック解除を自分で行う場合は、キャリアの専用サイトが契約中にしか利用できないため原則として契約中(回線切替手続き前)にしかできません。
誤ってSIMロック解除する前にキャリアを解約をしてしまった場合は、キャリアのショップで有料で手続きする必要があります。
MNP転入切替(回線切替)手続き
ワイモバイルへのMNP転入切替・回線切替手続きは以下の手順で行います。
- 送られてきたSIMカードをスマホへ挿入し、電源を入れます
- 回線切替窓口へ電話をします
電話での受付後、1~2時間ほどでワイモバイルとして端末が利用可能となります。
到着から6日以内に切り替え手続きが確認できない場合は自動的に切り替えが行われます。
以上でMNP転入切替(回線切替)手続きは完了です。
MNP切り替え手続きが終わった時点で自動的に旧キャリアとの契約は終了します。
SIMカードの差し替え
MNP切り替え手続きが完了したら、スマホの電源をOFFにし、SIMカードを差し替えます。
SIMカードを差し替えたらスマホの電源を入れ、次のAPN設定を行います。
APN設定
APNとはアクセスポイントネームの略で、スマートフォンにインターネットの接続先を認識させる重要な設定です。送付されてきた手順書に従ってAPN設定を行います。
まとめ
以上、ワイモバイル(Y!mobile)の特徴とワイモバイルの格安SIMに乗り換える手順を解説してきました。
ワイモバイルは、利用料金が安いにもかかわらず、ソフトバンクのサブブランドとして通信速度が速い、また、サポート面も大手キャリア並みに充実しているという特徴があります。
快適な通信を維持しつつもスマホの利用料金は下げたいという人に選ばれています。
万が一、設定などがうまくいかなかった場合でも、近くのワイモバイルショップに駆け込めば大丈夫なので安心してチャレンジすることができます。
格安スマホへの切り替えは、最初の一歩が申込みや設定などで面倒なので拒絶反応を起こしている方も少なくないと思いますが、一度手続きをしてしまえばその後はずっと通信費のコストをダウンさせることができるので是非やっておきたい節約の一つです。
ワイモバイルは、初めて格安スマホに切り替える方、格安スマホを色々比較して迷っている方、どの格安スマホがいいのわからない方におすすめです。