近年は、節約の一環として、格安スマホへの乗り換えが盛んに行われています。
しかし、50代、60代といった年代になると、格安スマホへの乗り換えで通信料金は安くなるとはわかっていても、格安SIMといった単語が出てくると検討する前に拒絶反応を起こしている人も少なくないのではないかと思います。
そこで、ここでは、サルでもわかるようにというのは無理ですが、スマホに疎い人でも理解できるように、格安SIMとは何か、また、格安SIMと格安スマホはどう違うのか、などを分かりやすく説明したいと思います。
格安SIMとは何か?
SIMとは通信に利用するICカード
そもそもSIM(シム)とは何でしょうか?
SIMとは、Subscriber Identity Module の略で、スマートフォンやタブレット端末などの中に入っているICカードのことです。
このICカードのことを一般的にSIMカードと呼んでいます。
SIMカードには、契約者の識別番号や電話番号、メールアドレス(大手携帯電話会社のSIMの場合)といった情報が記録されており、この情報で個人を特定することで電話やインターネット、メールなどが利用できるようになります。
従って、このカードを抜くと電話やインターネットは使えなくなる重要なカードです。
docomoやau、softbank、楽天モバイルなどの大手キャリアでスマホを購入すると予めそれぞれの回線を使うことができる情報が記録されたSIMカードがセットされたスマホが渡されます。
SIMカードの種類
SIMカードには、
- 音声通話+データ通信用
- データ通信のみ用
の2種類があります。
大手キャリアでスマホを契約すると、予め「音声通話+データ通信」のSIMがセットされたものが用意されますが、格安スマホではこの2種類を分けて契約することができます。
例えば、mineoやワイモバイルなど格安SIMのサイトでは、
- スマホで電話とデータ通信を利用したい方は「音声通話+データ通信のSIM」
- スマホやタブレット端末でデータ通信のみ利用したい場合は「データ通信のみのSIM」
を選ぶことができます。
格安SIMとは?普通のSIMとはどう違うのか
SIMカードには、各キャリアや発行するSIMカードのほかに、MVNO(仮想移動体通信事業者)と言われる業者が発行するSIMカードがあります。
MVNO(仮想移動体通信事業者)とは、基地局などの通信回線設備を、docomoやau、ソフトバンクなどの大手キャリアから借りて、通信サービスを提供する事業者のことです。
MVNOは、通信設備を持たず、また、店舗も人員も大手キャリアと比較すると随分少なく、それらの経費がかからない分、SIMの契約料金を安く設定することができます。
mineo、LINEモバイル、イオンモバイルなど、国内には数十社のMVNOがあります。
そして、MVNOが発行するSIMカードのことを、格安の料金でSIMを販売しているため、一般的に格安SIMと言っています。
尚、ワイモバイルやUQモバイルは、Softbankやauの自社回線を使用しているため、MVNOではありませんが、格安でSIMを提供しているところから格安SIMとして認識されています。
格安SIMと格安スマホの違い
次に格安SIMと格安スマホの違いです。
格安スマホとは、MVNOやワイモバイル、UQモバイルなど格安で提供している格安SIMを使っているスマホのことを言います。
つまり、
- 格安SIMは、MVNOやワイモバイル、UQモバイルなどの業者が発行するSIMカードで
- 格安スマホとは、格安SIMを使っているスマホのことです。
大手キャリアのスマホのSIMロックを解除して格安SIMを差し込んで使う、または、安い中古スマホに格安SIMを差し込んで使う、といったことも可能ですが、そういったことが面倒な場合は、格安SIMとスマホがセットになった格安スマホを契約するということもできます。
尚、SIMロック解除という専門用語が出てきましたが、その内容は下の記事で解説しています。
格安スマホ業者では、同じ機種のスマホ端末でも大手キャリアよりも安く販売している場合が多いので、スマホ端末+格安SIMのセットでより安く格安スマホを契約することができます。
格安SIMと格安スマホ、どちらを選ぶか?
格安スマホに乗り換えるには、
- 手元にあるスマホに購入した格安SIMを挿入して使う方法と
- スマホと格安SIMがセットになった格安スマホを購入する方法
があるということが理解できたと思います。
いずれも今の電話番号を引き続き利用することができます(MNP)。
スマホの状態やスマホの好みで、格安SIMのみの交換とするか、端末ごと格安スマホにするか検討することになります。
手元にあるスマホに格安SIMを挿入して使う方法
手元にあるスマホを有効活用したい場合は、mineoやワイモバイル、UQモバイルといったところで格安SIMだけを注文して、届いたSIMをスマホに挿入して使います。
スマホは、これまで使用していたスマホでも中古スマホを取り扱っているショップで購入したものでも構いません。
尚、格安SIMはSIMの種類でも説明した通り音声通話できるものとそうでないものがあります。
音声通話が可能なSIMは通話SIMと言われ、一般的にはデータ通信も可能ですが、データSIMと言われるものはインターネット専用で音声通話ができないので選ぶ時には注意が必要です。
スマホと格安SIMがセットになった格安スマホを契約する方法
スマホの使用状況によっては、スマホごと格安スマホに変えたい場合があります。
スマホと格安SIMがセットになった格安スマホを契約する場合は、格安SIMを差し込んで設定するといった手間がなくなりますが、選べるスマホのラインナップが少なかったりします。
一長一短ありますが、こういったことを考えた場合、50代、60代といった年代の方やスマホに疎い方は、スマホ端末に拘らないのであれば、スマホと格安SIMがセットになった格安スマホへの乗り換えが簡単でいいかもしれません。
下の記事では、スマホごとUQモバイルに乗り換える手順をまとめています。
まとめ
以上、格安SIMとは何か?格安SIMと格安スマホの違いといったことを説明してきましたが、ご理解頂けたでしょうか。
大手キャリアからこれらに乗り換えることで通信費を大幅に削減でき家計の節約になります。
特にスマホをあまり使わない人(データ通信容量が少ない人)は、格安SIMや格安スマホにすることで通信量を大幅に節約できる可能性が高くなります。
「格安SIMのみを購入して手元にあるスマホに差し込んで使う方法」と「スマホと格安SIMがセットになった格安スマホを使う方法」のメリット、デメリットを整理し、自分にはどちらが合っているかを考えて選ぶようにしましょう。