ここでは、転職や再就職に有利な資格(検定試験)と言われている実用英語技能検定2級(英検2級)の内容や難易度などを解説しています。
実用英語技能検定とは?
実用英語技能検定とは、公益財団法人日本英語検定協会が実施する英語技能の検定で、一般に英語検定または英検と呼ばれています。
50年以上の歴史があり、国内の英語の資格試験では最も受験者数の多い試験です。
試験は、年3回、全国の会場で実施されます。
試験は、レベルごとに、5級(初級)、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級(上級)の7つのグレードに分かれており、英語レベルに応じて、どの級からでも受験することができます。
各級の難易度とTOEICとの比較
級 | レベル(難易度) (目安) |
TOEICでのレベル (目安) |
---|---|---|
1級 | 広く社会生活で求められる英語(大学上級程度) | 900点~990点 |
準1級 | 社会生活で求められる英語(大学中級程度) | 700点~900点 |
2級 | 社会生活に必要な英語(高校卒業程度) | 550点~700点 |
準2級 | 日常生活に必要な英語(高校中級程度) | 400点~550点 |
3級 | 身近な英語の理解と使用(中学卒業程度) | 300点~400点 |
4級 | 簡単な英語の理解と表現(中学中級程度) | |
5級 | 初歩的な英語の理解と表現(中学初級程度) |
身の回りの日常会話から、教養を深める社会的な題材まで、実際に英語を使用する場面を想定し、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能のバランスを重視して試験が行われます。
4級、5級は、リーディング・リスニングの2技能、3級以上はリーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能がテストされます。
3級以上は1次試験と2次試験に別れます。
実用英語技能検定2級 | 評価 |
---|---|
受験資格 | なし |
就職・転職に役立つか | |
定年後の再就職に役立つか | |
独立に役立つか | |
難易度 | 普通 |
ここでは、実用英語技能検定2級の試験概要について解説します。
実用英語技能検定2級(英検2級)試験の概要
英検2級のレベルは高校卒業程度とされています。
社会生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。
受験資格
受験資格は必要ありません。
年齢、学歴、国籍、性別、実務経験等に関係なく誰でも受験できます。
試験日時
試験は、年3回、全国の会場で実施されます。
2022年は以下の要領で実施されます(されました)。
第1回検定 | 第2回検定 | 第3回検定 | |
---|---|---|---|
受付期間 | 4月1日~ 5月6日 | 8月1日~ 9月8日 | 11月1日~12月15日 |
一次試験 | 本会場:6月5日(日) 準会場:5月27日(金)、28日(土)、29日(日)、6月3日(金)、4日(土)、5日(日) |
本会場:10月9日(日) 準会場:9月30日(金)、10月1日(土)、2日(日)、7日(金)、8日(土)、9日(日)、22日(土) |
本会場:2023年1月22日(日) 準会場:1月13日(金)、14日(土)、15日(日)、20日(金)、21日(土)、22日(日)、2月4日(土) |
二次試験 | A日程:7月3日(日) B日程:7月10日(日)2~3級 C日程:7月17日(日)1級・準1級 |
A日程:11月6日(日) B日程:11月13日(日)2~3級 C日程:11月23日(水・祝)1級・準1級 |
A日程:2023年2月19日(日) B日程:2023年2月26日(日) C日程:2023年3月5日(日)1級・準1級 |
英検には、本会場と準会場という2つのタイプの試験会場があります。申込日や試験日が異なるので、先に確認が必要です。
参考:英検2級の試験日程
試験の方法と内容
筆記(85分)とリスニング(約25分)開始 14:10~終了16:00
一次試験
試験科目 | 試験の内容 | 問題数 |
---|---|---|
リーディング (4肢選択式) |
短文の語句の空所補充 20 長文の語句の空所補充 6 長文の内容の一致選択 12 |
38 |
ライティング (記述式) |
英作文 1 | 1 |
リスニング (4肢選択式) |
会話の内容の一致選択 15 文の内容の一致選択 15 |
30 |
二次試験
スピーキング(個人面接):約7分
- 音読 1問
- パッセージについての質問 1問
- イラストについての質問 1問
- 受験者自身の意見など 2問
など5問と態度が問われます。
免除制度
1級から3級の一次試験に合格し、二次試験を棄権するか不合格となった場合、1年間(3回)に限り次回以降の申込時に一次試験免除申請をすれば二次試験から受けることができます。
試験地
全国各地
受験手数料
2級:8,400円(本会場。個人・団体)
実用英語技能検定2級(英検2級)試験の難易度
合格基準
2016年度よりCSEスコアが導入されたため、合格ラインは公表されていませんが、2級は、およそ60%以上の得点率で合格となります。
目安としては以下の通りです。
一次試験
二次試験
英検2級の二次試験の合格点は20点/33点(得点率61%)です。
問題 | 配点 | 目標点 | 目標得点率 |
---|---|---|---|
カード音読 | 5 | 3 | 60% |
質問(カードあり)1問目・2問目 | 5・10 | 3・6 | 60% |
質問(カードなし)1問目・2問目 | 5・5 | 3・3 | 60% |
態度 | 3 | 2 | 67% |
合計 | 33 | 20 | 61% |
合格率
英検の受験者の合格率は、2016年度以降は非公表となっており、最新の数値は不明ですが、それ以前の合格率から推測すると、1次試験が30%程度、2次試験が80%程度と予想されます。
実用英語技能検定2級試験の難易度
難易度: やや難しい
合格までの学習時間の目安:500時間(3級合格者であれば300時間)
合格までの学習時間の目安は、義務教育を終えた人の目安です。
英検2級は、6,000語近くの単語の習得が必要と言われており、TOEICでのスコアとしては550~700点と同等と考えられています。
教材の選び方や勉強の進め方で学習時間が左右されますが、市販の教材を使った独学でも十分に合格することが可能です。
実用英語技能検定2級を取得すると転職・再就職に有利か?
資格検定のなかでも、実用英語技能検定(英検)は、簿記検定と並んで最もポピュラーな検定試験のひとつです。
社会的に広く認められた資格なので、2級以上の取得者が優遇される機会は少なくなく、特に、準1級・1級ともなれば、外資系企業を始め、貿易関係や物流関係で優遇されるのは勿論のこと、あらゆる職場で優遇されます。
今後は、少子化に伴い、グロ-バル化の加速が予想されますので、英語関連の資格は、増々必要な資格として注目されると思われます。
こういったことから間違いなく実用英語技能検定2級合格者は転職や定年後の再就職に有利になると言えます。
その他の転職や再就職に有利な資格や受験資格がない資格は下の記事にまとめています。