定年前後で損しないために知っておくべき給付金制度

定年前後で損しないために知っておくべき給付金制度

定年前後には、再就職を支援するための制度が充実しています。

ここでは、その制度の中から、定年前後で損しないために知っておくべき給付金制度として、

  1. 専門実践教育訓練給付金
  2. 高年齢雇用継続基本給付金
  3. 高年齢再就職給付金

の3つの制度を紹介しています。

いずれも多くの人が恩恵を受けられる制度です。

知らずに貰い損なったということがないよう是非チェックしてみて下さい。

定年前後で損しないために知っておくべき制度

専門実践教育訓練給付金

働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的として、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給される制度として教育訓練給付制度があります。

そして、教育訓練給付制度には、

  • 一般教育訓練給付金と
  • 専門実践教育訓練給付金

の2種類がありますが、ここでは、専門実践教育訓練給付金について解説します。

専門実践教育訓練給付金とは

専門実践教育訓練給付金とは、働く方の能力開発、キャリアアップを支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し、一定の要件を満たした方に対して、受講費用の一部を給付する制度です。

労働者の主体的な能力開発を支援する一般教育訓練給付金とは別に、平成26年に始まった新しい制度です。

一定の条件を満たす者が、厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練講座を自己負担で受講したときに入学金や受講料などの費用の一部についてハローワークから給付金の支給を受けられます。

参考:専門実践教育訓練の指定講座

専門実践教育訓練給付金の支給対象者

専門実践教育訓練給付金の支給対象者は以下の通りです。

  1. 専門実践教育訓練の受講開始日において雇用保険の一般被保険者、高年齢被保険者の方のうち、支給要件期間が3年以上ある方
  2. 受講開始日に被保険者でない方のうち、離職日の翌日以降、受講開始日までが1年以内(適用期間の延長が行われた場合には最大20年以内)であり、かつ、支給要件期間が3年以上ある方
  3. 厚生労働大臣が指定する訓練を受講した者

支給要件期間とは、受講開始日までの間に同一の事業主に被保険者等(一般被保険者、高年齢被保険者または短期雇用特例被保険者)として雇用された期間をいいます。

①②とも、初めて専門実践教育訓練給付金の支給を受けようとする方については、支給要件期間が2年以上であれば受給可能となります。

定年退職を迎える方、定年後間もない方(1年以内)の多くはこれらの要件に当てはまりますので、再就職のためなどに厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講する場合は、この制度を利用することができます。

専門実践教育訓練給付金の目安

専門実践教育訓練給付金は、受講費用の50%(年間上限40万円)給付されます。

ただし、その50%に相当する額が、4千円を超えない場合は支給されません。

また、受講修了後に資格取得などをし、修了日の翌日から1年以内に一般被保険者等として雇用された場合は、さらに教育訓練経費の20%にあたる追加支給を受けることができ、最大で受講費用の70%(年間上限56万円)が受給可能となります。但し、その70%に相当する額が、4千円を超えない場合は支給されません。

受給するための手続き

専門実践教育訓練給付金は、受講1ヶ月前までにハローワークで手続きが必要です。

尚、専門実践教育訓練給付金は、訓練期間中6か月ごとに支給申請を行うため、教育訓練中から支給を受けられます。

高年齢雇用継続基本給付金

60歳以降に働いても大半の人が60歳時点の給料と比べると給料は下がります。

高年齢雇用継続基本給付金は、60歳から65歳までの人の賃金の低下を補う給付金制度です。

60歳になった月から65歳になる月まで最大5年間受給できます。

支給対象者

  1. 60歳から65歳未満で一般雇用被保険者の人
  2. 雇用継続を受けた後の賃金が60歳時点の賃金の75%未満になる人
  3. 過去に雇用保険を5年以上払っていた期間がある人
  4. 失業給付を受給したことがある人は受け取り後5年以上経っている人

60歳で定年退職を迎え、同じ会社で嘱託で継続勤務する場合や、他の会社に再就職が決まった場合などで、60歳の時点の給料と比べて給料が75%未満に低下した場合などに支給されますので給料が下がった人には有難い制度です。

但し、例えば、59歳で会社を辞めた場合は、支給の対象となりません。

高年齢雇用継続基本給付金の目安

高年齢雇用継続基本給付金の支給額は、以前よりどれだけ給料が減少したかで決まります。

  • 賃金の低下率が61%以下であれば、その月の賃金の15%が、
  • 賃金の低下率が61%より大きく75%未満であれば、0.44%~14.35%が

支払われます。

例えば、賃金の低下率が65%であれば、その月の賃金の10%程度が支給されます。

但し、高年齢雇用継続給付金は、支給される上限額、下限額が定められています。

受給するための手続き

高年齢雇用継続基本給付金は、ハローワークと職場で手続きが必要です。

高年齢再就職給付金

高年齢再就職給付金は、60歳以降に再就職が決まった場合に支給される給付金です。

高年齢雇用継続基本給付金は、退職して失業手当を受給すると支給されませんが、高年齢再就職給付金は、失業手当を受給した人でも再就職すれば支給されます

支給対象者

  1. 60歳以上で失業保険を受給中に再就職した人
  2. 失業保険の支給残日数が100日以上ある人
  3. 60歳以上65歳未満で再就職し、雇用保険に加入していること
  4. 再就職手当を貰っていないこと
  5. 再就職後の賃金が60歳になる直前6ヶ月間の平均賃金の75%未満
  6. 雇用保険加入期間が通算5年以上

高年齢再就職給付金の目安

高年齢再就職給付金の支給額は、高年齢雇用継続基本給付金の支給額と同じで最大15%です。

失業保険の残日数が、

  • 100日以上残っていれば1年間
  • 200日以上残っていれば2年間

受給することができます。

  • 賃金の低下率が61%以下であれば、その月の賃金の15%が、
  • 賃金の低下率が61%より大きく75%未満であれば、0.44%~14.35%が

支払われます。

例えば、賃金の低下率が65%であれば、その月の賃金の10%程度が支給されます。

但し、高年齢再就職給付金には支給される上限額、下限額が定められています。

最長で5年受給できる高年齢雇用継続基本給付金と同じように、最大、賃金の15%が給付されますが、高年齢再就職給付金の給付期間は最長2年です。

どうせ同じような給料の会社に再就職して受給すのであれば、失業手当を貰わず、高年齢雇用継続基本給付金を受給する方が金銭的にはお得になります。

受給するための手続き

高年齢再就職給付金は、ハローワークと職場で手続きをします。

まとめ

このように、定年前後には、再就職を支援するための制度が充実しています。

ここでは、その中から、

  1. 専門実践教育訓練給付金
  2. 高年齢雇用継続基本給付金
  3. 高年齢再就職給付金

の3つの制度を紹介してきました。

特に再就職・再雇用で給料が大幅に減少する場合は、賃金の低下を補う高年齢雇用継続基本給付金の制度が充実しています。

定年前後には是非これらの制度を再点検し、貰い損なわないようにしたいものです。

以下の記事もよく読まれています