圧倒的にSEOに強く抜群に上位表示されやすいと謳っているWordPressテーマTHE THOR。
このサイトもWordPressテーマにTHE THORを使用しています。
THE THORは実際にSEOに強いのか。
ここでは、THE THORがカスタマイズ画面で用意しているSEO設定や、THE THORに機能として取り入れているSEO対策について解説し、個人的な見解を述べてみたいと思います。
SEOとは?
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンによる検索結果で、自分のWebサイトの露出を増やすために行う対策のことです。
例えば、狙ったキーワードが「THE THOR SEO対策」だったとした場合、検索エンジンで「THE THOR SEO対策」というワードで検索したときにTHE THORのSEO対策について書いた自サイトの記事を検索結果の上位に表示させるように工夫する技術です。
SEO対策を施しGoogleに高い評価を得ることで検索結果の上位に表示させることができます。
WordPressテーマとSEOの関係
では、WordPressテーマとSEOにはどういう関係があるのでしょうか。
WordPressテーマを変えてGoogleにおける検索結果の順位が上がった、あるいは、このテーマにすると上位表示されやすいというコメントや文章を見かけます。
しかし、今どきのWordPressテーマは、一部を除いて殆どが基本的なSEO対策を施しており、WordPressテーマを変えただけで検索エンジンからの評価が上がり順位が上昇するというものは基本的にはないというのが私の見解です。
もし、WordPressテーマを変えて検索結果の順位が上昇したのであれば、たまたまGoogleのアルゴリズムのアップデートで順位が変動したか、以前よほど質の悪いテーマを使用していたか、あるいは、テーマを変えたことによる関連記事などのリンク構造が変化したことによる影響、のいずれかによるものと思われます。
Googleのアルゴリズムは日々変わっていますので、SEO対策は、あくまでもユーザーがリンクを含めたコンテンツで行うものです。
つまり、SEOに強いWordPressテーマとは、ページの表示速度が速い遅くない、レスポンシブであるなど、基本的な対策が施してあり、なおかつ、ユーザーがSEO対策を施しやすい柔軟性をもった(カスタマイズしやすい)WordPressテーマということになります。
以上を踏まえて、THE THORがSEO的にどうなのか見ていきます。
THE THORのSEO設定
Googleがサイトを評価する項目には、コンテンツの質や被リンクの質・量など様々なものがありますが、それ以前にページの表示速度も重要な項目の一つであることは周知の通りです。
ページの表示速度が遅ければ検索結果の順位に悪影響を及ぼしますので、ページの表示速度が速いか遅いかはWordPressテーマを選ぶ上で基本的で重要な要素となります。
その点、THE THORは、カスタマイズ画面に「SEO設定」と「AMP設定」「PWA設定」いう項目を設け、ページの表示速度の改善に関する設定ができるようにしています。
- CSS非同期読み込み設定
- img非同期読み込み設定
- htaccess設定
- HTML圧縮設定
- AMP設定
- PWA設定
各々の設定がどういうものか解説します。
CSS非同期読み込み設定・img非同期読み込み設定
CSSやimgの非同期読み込み設定とは、重要ではないCSSやimg画像の読み込みを後にずらすことでページの表示速度を上げるという設定です。
CSS非同期読み込み設定
CSSとは、ページのデザインを管理するファイルです。
メインCSSをはじめ、子テーマCSS、アイコンフォントCSS、GoogleフォントCSSなどが羅列されていますが、よくわからなければ全部にチェックしても問題ないと思います。
但し、メインCSSにチェックを入れるとメインのデザインの読み込みが遅れますのでページを開くたびにレイアウトが一瞬崩れます。
個人的には違和感があるのでメインCSSのチェックは外しています。
img非同期読み込み設定
img画像とはページ内の画像のことです。
img非同期読み込み設定とは、ページ内の画像の遅延ロードを行う設定です。
チェックをしているとページの主要部分の表示速度が速くなりますが、画像がちょっと遅れて表示されるため、違和感を覚える人もいると思います。
私もその一人なのでこのサイトではチェックを外しています。
画像を多く使っているサイトにはページの表示速度を早くするには有効な設定です。
htaccess設定
htaccess設定には、
- ブラウザキャッシュを有効にする
- Gzip圧縮を有効にする
という設定項目が用意されています。
これらの項目にチェックを入れて有効化すると閲覧者のブラウザにキャッシュを保存したりファイルを圧縮したりしてデータの転送量を抑えページの表示速度を向上させることができます。
通信量や通信の負荷を減らすという点でも効果的です。
尚、設定を有効にするには、「公開」ボタンを押した後、「設定」→「パーマリンク設定」へ移動し、「変更を保存」ボタンをクリックする必要があります。
htaccess設定を変えると.htaccessというファイルのコードが初期化されて書き替えられますのでリダイレクトなどのコードを.htaccessに追加している場合は再設定が必要になります。
当サイトは、.htaccessの中味を編集していますのでどちらもチェックを入れていません。
HTML圧縮設定
HTML圧縮設定とは、文字通りhtmlを圧縮する設定です。
圧縮してデータの転送量を抑えることでページの表示速度を向上させることができます。
但し、ホームページでhtmlやphpのコードを紹介するなどの時、整形済みテキストを使用する場合がありますが、この場合に、htmlを圧縮する設定にしておくと、改行が無効になり、1行に表示されてしまうようなので注意が必要です。
その場合は、htmlを圧縮する設定のチェックを外すと改行が認識されるようになります。
以上のようにTHE THORでは、SEO対策の一環として、カスタマイズ画面にSEO設定という項目を設け、特にページの表示速度について、非同期読みやキャッショ、圧縮といった技術で対策をが打てるようにしています。
AMP設定
AMPとは、Accelerated Mobile Pagesの略で、GoogleとTwitterで共同開発されているモバイルページを高速表示するための手法です。
AMP設定されたページがGoogleやTwitterにキャッシュされることで、いちいちサーバーに読みにいく必要がなくなりコンテンツの表示が速くなります。
Googleからページの表示速度が速いとしての評価は受けますが、現在のところは、AMP対応しているからといって特にSEO的に有利になるということはないとされています。
将来的はどうなるかわかりませんが、当サイトでは現在のところ必要性も感じていませんし、
- ページの管理が面倒に感じる
- 広告の表示に気を配る必要がある
- 更新頻度の高いページはキャッシュで古い情報が表示されることがある
など、デメリットを感じる点もありますので有効化はしていません。
PWA設定
THE THORには、AMP設定に加えてPWA設定も標準で搭載しています。
AMPを搭載しているWordPressテーマはときどき見かけますがPWA設定は殆ど見かけません。
PWA設定とは、Progressive Web Appsの略で、Googleが推奨する技術です。
スマホ端末でいう「アプリ」のような機能を持たせることができ、自分のスマートフォンのホーム画面上にアプリのように登録することができたり、プッシュ通知が可能になったりします。
また、キャッシュの技術を利用してページの読み込み速度を向上させることができ、一度読み込んだページは、オフラインでもページを表示させることができます。
尚、SSL化していないサイトではこの機能を利用できません。
キャッシュが残る関係で不都合な点も多く当サイトでは現在のところ有効化していません。
THE THORのSEO設定の効果
以上、THE THORには、表示速度をあげる様々な設定が用意されています。
環境やホームページによっては、設定すると表示速度が速くなります。
但し、過剰な期待は禁物です。表示速度には様々な要素が絡んでおり、実際、このような設定がなくてもTHE THORより表示速度が速いWordPressテーマは少なくありません。
THE THORのSEO対策
WordPressテーマとSEOの関係でも記載した通り、SEOに強いWordPressテーマとは、ユーザーがSEO対策を施しやすい柔軟性のあるWordPressテーマです。
その点、THE THORはSEO対策がしやすいテーマなのか見ていきます。
title・meta description設定
titleとは
titleとは、ページのタイトルを表すテキスト文です。
SEO対策として最も意識しなければならない部分です。
THE THORでは、記事の投稿画面の最上部に記載するタイトルとは別にtitle設定を設け、こちらに記載されたものをGoogleが認識するtitleに、記事の投稿画面の最上部に記載するタイトルをh1タグにセットするようにしています。
記事の頭部分に表示するタイトルと検索エンジンに認識させるタイトルを分けることで柔軟な文言に編集できます。
meta descriptionとは
meta descriptionとは、記事(コンテンツ)の内容を簡潔にまとめた文章です。基本的にGoogleの検索結果に表示されますので、人の目をひく文章でクリック率を高めることができます。
投稿記事ごとにmeta robotの設定が可能
THE THORでは、投稿記事ごとにmeta robotを設定できます。
ここで注目すべきは、「noindex」です。
noindexとは
noindexとは、この記事をインデックスしないようGoogleに指示するメタタグです。
Googlebotはページのヘッダーにこのタグを検出すると、他のサイトがそのページにリンクしていても、そのページをGoogleの検索結果から削除し、評価の対象から除外します。
例えば、コンテンツが乏しい品質の低いページは、noindexを適宜活用して、検索エンジンにインデックスさせないことで、サイト全体の価値を高めることができます。
ただ、残念ながらTHE THORのnoindex指定にはバグがありますので普通には使えません。
また、noindex指定は、カテゴリーやタグページなどのアーカイブページにも欲しい機能ですが、THE THORはアーカーブページのnoindex対応はしていません。
従って、THE THORの場合は、以下のようにカテゴリーページの装飾が可能ですので、noindexにできないカテゴリーページは質の良いページに育てるのが得策です。
ちなみに、このサイトでは、問い合わせページとプライバシーポリシーをnoindexにしています。
カテゴリーページの装飾機能
カテゴリーページとは、カテゴリーに属する記事を一覧で表示するページです。
カテゴリーページは、WordPressで自動で作成されますが、THE THORはその作成されたカテゴリーページにコンテンツを追加したり、装飾を施したりすることが可能です。
一般的なWordPressテーマではカテゴリーページはコンテンツを追加できないことから品質の低いページとしてnoindexにする人もいますが、THE THORではカテゴリーページを充実させることでSEO対策として活用することができます。
カテゴリーページは多くのページからリンクを貼られている重要なページです。
これを活用できるか否かはSEO対策として重要な点になります。
カテゴリーページの装飾機能は、このサイトでも紹介しているAffinger6やDIVERにも標準で搭載されています。
見える化システムでSEO対策が可能
THE THORは、標準で見える化システムを搭載しており、これは便利です。
見える化システムとは、記事ごとに
- 総合閲覧数
- 平均閲覧数
- タイトル文字数
- 本文文字数
- タイトル内キーワード数
- 本文内キーワード数
- 内部リンク数
- 外部発リンク数
など、SEO対策に必要な情報が一望できる分析ツールです。
カスタマイズ画面で、自分が必要な項目だけをチョイスしてWordPressの投稿一覧で表示させることができます。
例えば、リアルタイムにわかる総合閲覧数で人気・不人気のページが一目で分かりますし、本文文字数でコンテンツのボリューム不足も検知できます。
この見える化システムを活用することで、高価な分析ツールを導入しなくてもライバルの一歩先を行くSEO対策が可能となります。
Googleアナリティクス程ではありませんが、手軽に確認できますので重宝しています。
構造化マークアップに対応した記事本文とパンくずナビ
構造化マークアップとは、簡単に言うと検索エンジンがサイトコンテンツの構造を容易に把握できるようにする施策です。
THE THORは、記事本文とパンくずナビで検索エンジンにサイトの構造や情報を伝え、コンテンツが評価されやすい内部構造にし、リッチスニペット表示にも対応しています。
パンくずナビ(パンくずリスト)とは、ユーザーが現在Webサイト内のどの位置にいるのかを視覚的に分かりやすくするため、Webページを階層順に表示したリンクリストのことを言います。
検索エンジンもこれを参考にしながらサイトの構造を把握しています。
このサイトでは、このページ(THE THORのSEO設定やSEO対策について)が、WordPress・WordPressテーマというカテゴリーの下に属していることがわかります。
スニペットとは、Googleの検索結果で、ヒットしたWebページのタイトルの下に表示されている数行のテキストです(通常はmeta descriptionの内容が表示されます)。
リッチスニペットとは、通常のスニペットを発展させたもので、画像などのテキスト以外の情報も表示されているものを言います。
リッチスニペット表示に対応してあると、サイトが検索結果に表示された際に目立ちやすくなりますのでクリック率のUPが期待できます。
レスポンシブ対応
レスポンシブ対応とは、パソコンでもタブレットでもスマホでもホームページのデザインを崩さずに表示することです。
Googleもレスポンシブ対応を検索結果の順位を決定する項目の一つに取り入れています。
スマホが普及しきった今となってはレスポンシブ対応は常識ですが、THE THORも100%レスポンシブ対応です。
ユーザーは気にせずともホームページは自動的に媒体に合ったデザインで表示されます。
プラグインのインストールが不要
THE THORは、SEO対策に関する設定をはじめ、デフォルトで搭載されている機能が多いため、プラグインのインストールが最小限で済みます。
そのため、プラグインをインストールすることで動作が不安定になるリスクが減ります。
関連記事や人気記事の表示といったものも標準で搭載しており、プラグインなしで、記事を読み終えたユーザーの回遊率の向上、直帰率の抑制、滞在時間の増加を促進させることができます。
とはいえ、THE THORには機能が盛り込まれているのでプラグインをインストールすると不具合が起こる可能性が高くなるという側面を理解しておくことも重要です。
便利なプラグインもTHE THORのアップデートで使えなくなることはよくあることです。
THE THORのSEO設定とSEO対策のまとめ
THE THORは、SEO設定で、Googleがサイトを評価する上で重要な要素であるページの高速表示に関する様々な設定ができるようにしています。
THE THORのSEO設定 | 内容 |
---|---|
CSS非同期読み込み設定 img非同期読み込み設定 |
CSSやimgの読み込みを後にすることで高速化を実現 |
htaccess設定 | 閲覧者のブラウザにキャッシュを保存したりファイルを圧縮したりしてデータの転送量を抑えページの表示速度を向上させる |
HTML圧縮設定 | htmlを圧縮してデータの転送量を抑えることでページの表示速度を向上させる |
AMP設定 | Googleにキャッシュされたデータを先に込むことで高速化を図る |
PWA設定 | キャッシュの技術を利用してページの読み込み速度を向上させる |
また、THE THORは、その他のSEO対策として、
- title、meta descriptionの設定
- 投稿記事ごとのmeta robot設定
- カテゴリーページの装飾機能
- 見える化システムの導入
- 構造化マークアップ
といった数々のSEO対策を施しています。
ユーザーは、これらの設定や機能を活用し、柔軟にSEO対策を施すことができます。
THE THORは、基本的なコーディングもHTML5+CSS3による最新コーディングを施し、モバイルフレンドリーにするためのレスポンシブ対応を可能とした上でデザイン性も向上させています。
DIVERやAffinger5同様、ユーザーが、こうしたい、ああしたいといったことが柔軟にできる点でSEO対策としては優れたWordPressテーマだということができます。
但し、これらの機能はユーザーが正しい使い方をしなければ宝の持ち腐れです。コンテンツ(記事)だけ更新して、他は何もしなければ他のテーマに対して優位に立つことはありません。
SEO対策で差をつけたい場合は、ユーザーがこれらのWordPressテーマの機能を活用しつつ何よりもコンテンツの質やカテゴリー分け、内部リンクといったものを工夫することが重要です。
尚、ページの表示速度については、テーマ以前にサーバーのスピードが大きく関係してきます。
SEO対策の一環としてできるだけ高速なサーバーをレンタルするようにしたいものです。