宅地建物取引士(宅建士)は定年後の資格取得としておすすめ

宅地建物取引士(宅建士)は定年後の資格取得としておすすめ

ここでは、宅地建物取引士とはどういう職業か、試験の内容や難易度、また、宅地建物取引士が定年後の資格取得としておすすめの理由などを解説しています。

宅地建物取引士(宅建士)とは?

宅地建物取引士は、宅地建物取引業法に基づき制定された国家資格です。

通称、宅建士と言われます。

宅建士には、公正な取引のために、不動産の売買や賃貸物件の斡旋をする際、

  • 契約締結の際に宅地建物取引士が買主・借主に物件に関する重要事項の説明をする
  • 重要事項説明書面及び宅地建物の取引の契約締結時に交付する契約内容書面へ記名押印する

ことが法律で義務付けられています。

この二つの業務は宅建士の独占業務で資格保有者しか行うことができません。

このため、宅地建物取引業者は宅地建物取引業法の規定により、従業員5人に1人の割合で、成年者である専任の宅地建物取引士を事務所に置くことが義務づけられています。

宅建士の資格保有者は、不動産業界をはじめ、金融機関、建築業界などからの需要もあり、現役時代の就職・転職だけでなく、定年後・老後の再転職・就職にも有利になります。

宅地建物取引士(宅建士)になるには?

宅地建物取引士(宅建士)になるには、

  1. 宅地建物取引士試験に合格し、
  2. 一定の要件のもと、都道府県知事の「取引主任者資格登録」を受け、
  3. 宅地建物取引士証の交付を受ける

というステップが必要になります。

そして、一定の要件とは、

  • 宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有すること、もしくは
  • 登録実務講習を受講し修了すること

となっています。

宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有することについては、申請時から遡って過去10年以内に2年以上の実務経験が必要です。

そして、その実務経験の期間として算入できる仕事内容は、顧客への説明、物件の調査など、具体的な宅地建物の取引に関する業務のことを指し、実務経験先である宅地建物取引業者の従業者名簿に氏名などが記載されていることが必要とされています。

勿論、試験合格後に2年の実務経験でも構いません。

尚、実務経験がない人でも国土交通大臣が指定する機関で登録実務講習を受講して宅地建物取引士証の交付を受ける(宅建士になる)ことができます。

尚、宅地建物取引士証の有効期限は5年間です。宅建士の仕事を続ける場合は、各都道府県の宅建協会などで更新手続き(法定講習の受講)が必要になります。

宅地建物取引士(宅建士)試験の概要

宅地建物取引士試験は「一般社団法人不動産適正取引推進機構」が行う試験です。

幅広い年齢層が毎年20万人前後も受験する人気の資格試験です。

受験資格

年齢・性別・学歴に関係なく、誰でも受験できます。

試験日時

例年、申込みは7月、試験は毎年1回、10月の第3日曜日に実施されます。

試験は、各都道府県別で実施されるため受験申込時に本人が住所を有する都道府県での受験が原則となります。

試験の方法と内容

宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれており、試験の内容は、おおむね次のとおりです。

マークシート(4肢択一式)による選択式問題 50問(登録講習修了者は45問)

試験時間は、2時間

以下の科目から出題されます。

  • 宅建業法(20問)
  • 民法等(14問)
  • 法令上の制限(8問)
  • 税・その他(8問)

試験の免除

宅地建物取引業に従事している方で、国土交通大臣から登録を受けた機関が実施する講習を受け、修了した人に対して試験科目の一部を免除する「登録講習」制度があります。

登録講習修了者は例年、税・その他の46問から50問の5問が免除となります。

合格基準・合格率

合格基準

概ね70%以上(35問)の正解で合格。但し、試験に難易度によって基準が異なります。

合格率

宅地建物取引士試験の合格率は例年15~16%で推移しています。

決して易しい試験ではありませんが、独学でも合格できる資格です。

受験手数料

7,000円(平成30年実績)

難易度と合格までの時間の目安

難易度: 普通

合格までの学習時間の目安:350時間

宅地建物取引士試験のおすすめの通信講座

宅地建物取引士試験の最もおすすめの通信講座はフォーサイトの宅建講座です。

フォーサイトの合格率は70%以上と全国平均の4倍以上、脅威の合格率を誇ります。

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公式サイト

公式URL:一般財団法人不動産適性取引推進機構

宅地建物取引士が定年後の資格としておすすめな理由

他の業界と比較して給料が高め

不動産業者が賃貸物件の媒介で賃貸人と賃借人の双方から家賃の1カ月分を受け取ることができることはご存じの方も多いと思います。

一般的に、家や土地などの不動産の売買となると不動産の売買価格は、数百万円から数千万円、場合によっては数億円と高額です。

例えば、売主Aが買主Bに4,000万円の土地を売却する際に、不動産業者CがAとBの間に立って売買契約を成立させたとした場合、売買の媒介の場合の手数料は、不動産の売買価額により以下の通りとなるため、126万円となります。

不動産の売買価額 報酬限度額
200万円以下 売買価額×5%
200万円超400万円以下 売買価額×4%+2万円
400万円超 売買価額×3%+6万円

しかも、この報酬限度額は、当事者の一方から受け取ることのできる報酬の上限ですので、不動産業者Cが売主A・買主Bの双方から媒介の依頼を受けていれば、Aに対してもBに対しても最高126万円の報酬を請求することができます。

知人に不動産屋業を営む者がいますが、はたから見ていると、労力の割には年収が高そうというのが素直な印象です。

賃貸物件の媒介が中心のようですが、売買もやっています。

数か月に1度でも大きな売買が成立すると数か月の生活費が賄えると言います。その仕事にかけている労力も聞いたり見たりする限り、とても報酬に見合ったものではないように思います。

このように、不動産取引に伴う手数料というのは非常に高額になりますので、他の業界と比較して給料も高めに設定されています。

定年後の再就職として有利

その不動産業者は、社長が宅建士の資格を持っていますが高齢でなかなか事務所には出勤しません。そのため、事務所で宅建士の資格を持った社員を別に雇っています。

社員は、定年退職後の再就職で雇われた方です。

ハローワークを通して面接にきて前職が営業だったということで採用したそうです。

1回の売買で百万円単位のお金になりますから人当りのいいシニアの方を雇うことで、売上に貢献してくれると踏んだのでしょう。

週休二日、実働5時間ほどで月額15万円の給料をもらっていると聞いています。特に地方ではそういうところも少なくないようです。

勿論、このように、シニアの未経験者が資格を持っているだけで簡単に再就職できるケースは多くはありません。しかし、法律の後押しもあり、未経験でも資格を持っているだけで新しい業界へ再就職できる可能性が高いのが宅建士の魅力です。

定年後の方に限らす、40代・50代のシニア世代もそうです。

また、レアケースではありますが、一社員として働いていたものの、店舗の跡継ぎがおらず、そのまま有償で店舗を譲ってもらうというケースもあります。

上位資格・関連資格を取ると独立も可能に

宅建資格だけで独立するというのは現実的ではありません。

不動産関連の資格には、宅建の上位資格として不動産鑑定士の資格があります。

宅建士と不動産鑑定士の資格と併せて持つことで、独立開業はもちろん、不動産業界や銀行や投資信託会社など、その他の業界でも広く活動することができるようになります。

不動産鑑定士とは、主に不動産の物件調査と価格の査定を行うことができる国家資格です。

国が公表している地価公示等の査定の仕事や民間の銀行や投資会社での不動産鑑定業務、また、不動産関連の講師などの依頼も受けやすくなります。

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