遺品整理士試験の概要と独立開業にあたっての留意点

ここでは、遺品整理士とはどういう資格か、遺品整理士として独立開業が可能か、などについて解説しています。

遺品整理士とは?

遺品整理士とは、遺族と連携を取りながら遺品整理の代行を業とする者で、一般社団法人遺品整理士認定協会が実施・運営している民間資格です。

従来、遺品整理は、遺族が行うのが普通でしたが、高齢化社会、核家族化、独居老人の孤立死という社会背景の中で、特に亡くなった方に遠い親戚しかいない場合など、遺品を整理する専門家への需要が高まってきています。

遺品整理士には、故人の部屋の片づけや清掃、不要品の処分などのほか、遺品の整理で発生する廃棄物やリサイクル品の取り扱いなど関連機関との調整も正しく処理することが求められます。

遺品整理士の業務

本来、遺品整理を代行するのに資格は特に必要ありません。

このため、社会の高齢化によって遺品整理の需要が高まる中で、請負業者が急増し、一部の悪質な業者と依頼者の間でトラブルが多発しているのが現状です。

そこで、協会では、遺品整理士の認定制度を設け、遺品整理業に一定のガイドラインを定め、遺品整理士の健全化や適正価格、適正サービスに積極的に取り組み、消費者が安心して優良業者を選べる仕組み作りに取り組んでいます。

遺品整理士認定協会が実施する講座を修了して課題を提出し、試験に合格することで認定証書が発行され、遺品整理士認定協会に加盟することができれば、一部の高額請求および不法投棄を行う悪徳業者との差別化が図られ、依頼者の信頼を得ることができます。

遺品整理士は、遺品整理士として開業することも可能ですが、遺品整理業のほか、運送業やリサイクル業、便利屋などからも需要があるためそちらに就職する方もいます。

遺品整理士試験の概要

受験資格

受験資格は必要ありません。

年齢、学歴、国籍、性別、実務経験等に関係なく誰でも受験できます。

試験の方法と内容

試験の方法

遺品整理士の資格は、2カ月程度の通信講座を受講後、課題レポートを提出し、合格判定されることで取得することができます。

通信講座は、公式サイトから申し込むことができます。

どちらも全く同じ資格で受講料25,000円と認定料(会費)7,000円がかかります。

講座を申し込むと、教材として、

  1. 教本
  2. 資料集
  3. DVD
  4. 問題集

が送付されてきますので、2カ月程度、自宅で教本・資料集・DVDで学習を進めた後に、問題集の全設問に回答し、提出します。

合格することで遺品整理士資格の認定証書が送られてきます。

試験の内容

教本は以下の内容となります。

第1部:遺品整理・遺品整理業とは

  • 遺品整理とは何か
  • 専門家が今、必要とされる理由とは
  • 取り巻いている、様々な社会問題

第2部:遺品整理を行うためには

  • 実務を行っていく上で必要なこととは
  • 行われている実際の業務とは
  • 作業を行う上での留意点
  • 法規制との関わりについて

第3部:事例研究について

  • 事例研究について

DVDは、「孤立死問題をどのように見るか」など。

合格基準・合格率

合格基準

合格基準は不明です。

合格率

例年、65%程度です。

受験手数料

受講料:25,000円

認定料(会費):7,000円

難易度と合格までの時間の目安

難易度: 易しい

合格までの学習時間の目安:100時間

遺品整理士として独立開業にあたっての留意点

高齢化社会、核家族化、独居老人の孤立死という社会背景の中で、遺品を整理する専門家への需要が高まってきています。

未婚率も増えているため、今後は増々需要は増えてくると思われます。

遺品整理士としても遺品整理業として会社を設立しても独立開業することは可能ですし、定年退職後に独立することも可能です。

しかし、地域によっては供給過多に陥っているところもあります。

独立するにあたっては地域でどれくらいの遺品整理業者があるか確認するようにしましょう。

独立開業にあたっては事務所も必要なく、少ない資金でもスタートできるので、非常に参入しやすい業界の一つです。

お客様に喜んでもらえ、やりがいを感じることができる仕事である反面、その性質上、よほどの思いがないと続かない仕事でもあります。また、体力も必要になります。

開業する際は、

  • 遺品整理で出た不用品を収集・運搬する際に必要な資格「一般廃棄物収集運搬業許可」
  • 事業で発生した廃棄物を収集・運搬する際に必要な資格「産業廃棄物収集運搬業許可」
  • 遺品の中のリサイクル品を買い取って販売する場合に必要な資格「古物商の許可」

などがあれば、便利ですが、一般廃棄物収集運搬業許可などは市区町村によっては取得が難しい場合もありますので、その場合は資格の持つ別の事業者に収集・運搬を委託します。

開業スタイルには、フランチャイズに加盟する方法や自分で開業するスタイルがあります。

現在は、インターネットを使った集客も比較的簡単にできますので、自分で開業するのもありですが、経験やノウハウ、また、横の繋がりなどを持つフランチャイズを活用すれば、より安心して独立開業することができます。

尚、遺品整理士以外の独立開業可能な資格、定年後に役立つ資格、また、受験資格が必要ない資格については、下の記事でまとめていますので参考にして頂ければと思います。