シニアの方の中には、肩こりや五十肩、腱鞘炎などに悩まされている人もいると思います。
私もその一人です。
肩こりや五十肩、また、腱鞘炎の原因は人それぞれですが、私の場合はパソコンに向かっている時間が長いためと原因がはっきりしています。
30代の後半に脱サラしてからアーリーリタイアした今日に至るまでの約20年間、ずっとこうやってパソコンに向かって作業をしています。
パソコンに向かう時間を減らすと症状が改善することは分かっているのですが、リタイア後の趣味として楽しく取り組んでいるのでなかなか止められません。
スマホ依存と同じようなものだと思います。
しかし、約半年前、PC作業を止められないのならできるだけ楽に快適にと、パソコン周りをエルゴノミクス製品に変えたところ、肩こりや五十肩、腕の痛み、目の疲れが大幅に改善しました。
そこで、ここでは、肩こりや五十肩の対策、また、腱鞘炎予防として私が実施しているエルゴノミクス製品による対策を紹介したいと思います。
私の肩こり(五十肩)歴
私の肩こり・五十肩は普通の人とレベルが違います。
慢性的な肩こりはもう10年以上前からですが、3年ほど前からは、
- 時には腕や肩が痛くて寝返りがうてず、まともに睡眠が取れなかったり、
- 時には朝起きた時、首が痛くて頭を上げることができなかったり、
- また、時にはパソコンを扱っている時も腕と肩の筋肉が焼き付くように痛かったり
と、生活に支障をきたすほどになりました。
整骨院に行くと「五十肩ですね」と言われ、数カ月間通院しますが一向によくなりません。
整形外科に行ってレントゲンを撮ると肩に石灰が。石灰沈着性腱板炎との診断でした。
私もレントゲン写真を見ましたが、骨とは別に白いものが映ってたんですね。
そこで、鎮痛剤と胃薬(シメチジン:ガスター10もどき)を処方してもらい、2ヵ月ほど服用してみました。何でもシメチジンやガスターには石灰を溶かす作用があるとか。
2か月後に再度レントゲンを撮ると確かに石灰らしきものは殆ど消えていましたが、痛みは若干和らいだものの消えませんでした。
そこで、自分でネットで丹念に調べることに。
すると、頸肩腕障害(けいけんわんしょうがい)の疑いが極めて高いことがわかりました。
頸肩腕障害とは、初めて耳にする人も多いと思いますが(私もそうでした)、首や肩周り、腕、指に負担の多い作業、多くはパソコンなどを長時間使用することで、頸部、肩、腕から手にかけての痛み、しびれ、筋力低下、循環障害などの自覚症状が出る病気です。
例えばマウスを動かすなどのちょっとした作業でも、同じ動きを繰り返したりしていると、だんだんと筋肉の疲労がたまってきて発症するようです。
近年はパソコンやスマホなどを長時間使用することで頸肩腕障害を発症する人が増えてきていると言われています。
この病気を発症しても整骨院や病院では五十肩と診断される訳ですから、五十肩と診断されたり五十肩だと思っている人の中には、頸肩腕障害の人も少なくないのではないかと思います。
そして、このような症状の改善には、エルゴノミクス製品の使用が効果的とか。
肩こりや腱鞘炎を楽にするエルゴノミクス製品
エルゴノミクスとは?
エルゴノミクスとは、人間が可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計し、実際のデザインに活かす学問のことです。直訳すると人間工学のことです。
そういう訳で、私も、パコソン周りの製品をエルゴノミクス製品に変え、五十肩と言われ続けた頸肩腕障害や肩こり、目の疲れなどが改善するか確かめてみることにしました。
結果、凄く効果があったので私が使ってみたのでエルゴノミクス製品を紹介したいと思います。
紹介する商品は次の6つです。
- エルゴノミクス キーボード
- エルゴノミクス マウス
- トラックボール型マウス
- モニター
- デスクライト
- エルゴノミクスアームレスト
<管理人の作業環境>
一つずつ紹介します。
エルゴノミクスキーボード
まずはキーボードです。
エルゴノミクスキーボードとしては、キーボード使用時に楽な姿勢で入力できるものが主流ですが、私が選んだのはテンキーなしのキーボード。
私の場合、テンキーが無くなることで不便になることはありませんので。
右側にテンキーがあるタイプだとキーボードの幅が広くなり、その分、マウスの操作をする時に腕を外側にねじる必要が出てきます。
テンキーなしのキーボードに変えることでマウスを操作する時にあまり腕を外側にねじる必要がなくなり、随分楽になりました。
尚、テンキーがないキーボードでも、代わりに矢印キーとかがあるものもあるので要注意です。
右側はなにもなく幅が狭いものがおすすめです。
エルゴノミクスマウス
次にマウスです。
エルゴノミクスマウスには、トラックボール型や手に優しくフィットするものなどがありますが、私は下の図のように自然に腕を前に出した時に握りやすく設計されているものにしました。
普通のマウスは、手を机と並行にして操作しなければならないため、腕を少し内側に捻じる必要がありますが、このマウスは握手をするような感覚で握って操作できよう設計されています。
手首への負担も少なくなるので腱鞘炎対策にもおすすめです。
ちなみに私は、Aの部分を右クリックに設定して人差し指を置き、Bの部分を左クリックに設定して指を置かずに使っています(通常のマウスとは逆に設定)。
すぐに人差し指をBに動かして左クリックにも慣れ、その方がより楽です。
静音設計で無線でも普通のマウスと変わらない感度。
おすすめです。
トラックボール型マウス
実は、上記のマウスを購入する前にトラックボール型マウスを購入しました。
通常のマウスは、カーソルを動かす時にマウス本体を動かしますが、マウスを動かす度に微妙に腕や手首に負担がかかります。
トラックボール型マウスはトラックボールを使ってカーソルを動かします。
しかし、この操作にはどうも慣れそうもなかったので早々に断念。試したのは数時間なので、3日ほど使えば慣れるのかもしれません。
そこで、上のエルゴノミクス マウスを改めて購入したのですが、トラックボール型マウスもせっかく購入したので左側に配置。
右手のマウス操作が疲れたら、左手でトラックボール型マウスを操作し、カーソルを移動させたりコロコロと画面をスクロールさせてます。この組み合わせが意外と快適です。
モニター
モニター関連でエルゴノミクスとして有効なものは、モニターアームです。
モニターアームを使って目からモニターまでの距離や角度を調整しますが、私の場合はしっくりきてますので、特にモニターアームは必要ありません。
但し、クリックやページの開閉回数を減らすために。高さ調整が可能な23インチのモニターに買い換えました。結果的には27インチくらいでも良かったと思います。
画面は少し暗めにし、ブルーライトは大幅にカットするように設定しています。
デスクライト
目に優しいBenQのデスクライトです。
光と目の疲れには大きな関係があり、目の疲れと肩こりも大きな関係があります。
そこで、ライトを目に優しいものへ変更。
デスクライトについては下の記事で詳しく紹介していますので参考にして頂ければと思います。
エルゴノミクスアームレスト
ちなみに、一度、エルゴノミクスアームレストを試してみました。
肘を置いて使います。
2日ほど試したのですが、快適は快適なのですが、私にはしっくりこず、今は机の引き出しの中に眠っています。
机の天板の厚さ6cmにも対応できる限定カラー:クロムレッドモデルで2つで2万円近くしたので勿体なかったです。
メルカリで売ろうかとも考えています。
まとめ
こんな感じでパソコン周りの製品をエルゴノミクス製品に変えたところ、肩の凝り、五十肩(頸肩腕障害)、腕の痛み、目の疲れが大幅に改善しました。
首の痛みは全くなくなり、腕・肩の痛さで眠れない日もほぼなくなりました。
また、パソコンを扱っている時に肩や腕に痛みを感じることもほぼありません。
肩の凝りや目の疲れはパソコン作業によるものだとは認識していましたが、まさか、腕や首の痛みがパソコン作業からきているものとは思いませんでした。
エルゴノミクスを考えた製品に変えて、これだけ劇的に改善したことで、ただ単にマウスを動かしたり、文字を打ったりするだけのちょっとした作業でも筋肉の疲労は蓄積され、夜も眠れないような痛みになることを知り、人間の身体は本当にデリケートなものだと感じました。
現在、パソコンを扱っている人で、肩の凝りや腕の痛みの自覚症状がある方はエルゴノミクスを考えた製品への変更を検討してみては如何でしょうか。
勿論、ウォーキングや筋トレなど日ごろから身体を動かすことも重要です。