中小企業診断士は定年後の資格としておすすめ

中小企業診断士は定年後の資格としておすすめ

ここでは、中小企業診断士とはどういう資格か、試験の内容や難易度、また、中小企業診断士が定年後の資格としておすすめの理由などを解説しています。

中小企業診断士とは?

中小企業診断士は、企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスする国内で唯一の経営コンサルタントの国家資格です。

経営コンサルタントを名乗るだけであれば資格は必要とされませんが、顧客からの信頼や安心感を得るには、資格の取得は有利に働きます。

資格保有者は国から経営のスキルがあると認定されることもあり、ビジネスパーソンが新たに取得したい資格として最も人気のある資格の一つです。

現役時代に企業の経営や専門的な分野で活躍されていた方などで資格保有者であれば良い条件での再就職・転職が期待できます。

独立も可能ですが、中小企業診断士の場合、マンション管理士と同様、士業にはありがちな独占業務というものがありません

独立してやっていくには、コネクションや営業力、そして行動力が求められます。

商工会議所などの依頼で事業者の相談にのったり、セミナーなどの講義を積極的にしたりして人や企業とのコネクションを作ることで、独立後も安定してきます。

中小企業診断士になるには?

経営コンサルタントは、資格が無くても名乗れますが、中小企業診断士と名乗るには、下記のいずれかを修了した後、中小企業診断士の登録を行う必要があります(名称独占資格)。

  1. 中小企業診断士試験第2次試験合格後3年以内に(社)中小企業診断協会が実施する中小企業診断士実務補習を15日間以上を受けるか、経営診断・助言の実務に15日以上従事する。
  2. 中小企業診断士試験第1次試験合格後、その年及び翌年度に(独)中小企業基盤整備機構または登録機関が実施する養成課程を受講し修了する。

②は、中小企業診断士養成課程を受講すると2次試験が免除されるというものですが、養成課程の受講料は100万円単位の費用がかかります(学校によって費用は異なる)。

資格を維持するためには更新が必要

尚、中小企業診断士の登録有効期間は 5年間です。

資格を維持するためには更新が必要です。

登録を更新するためには5年間の有効期間内に下記の①および②の両方の要件を満たし、経済産業大臣に更新の申請をする必要があります。

  1. 知識の補充要件(5年間で5回以上受講等)
  2. 実務の従事要件(5年間で30日以上従事

受講費用は、数千円程度。受講する場所で金額が異なります。

期限までに更新要件を満たさない場合は資格を失効し、また一次試験からやり直しです。

中小企業診断士試験の概要

中小企業診断士試験は、一般社団法人中小企業診断協会が実施しています。

1次試験と2次試験があります。

受験資格

1次試験:年齢・性別・学歴に関係なく、誰でも受験できます。

2次試験:1次試験合格者(第1次試験合格年度とその翌年度に限り有効)

試験日時・試験地

試験案内配布・申込受付期間:例年4月後半から5月後半

試験日時

1次試験:例年7月または8月上旬の土曜日・日曜日の2日間

2次試験:筆記試験〈10月中旬の日曜日〉・口述試験〈12月中旬の日曜日〉

試験地

1次試験:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇

2次試験:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡

試験の方法と内容

1次試験

マークシート方式による択一式試験。

試験科目 試験時間 配点
1日目 経済学・経済政策 60分 100点
財務・会計 60分 100点
企業経営理論 90分 100点
運営管理
(オペレーション・マネジメント)
90分 100点
2日目 経営法務 60分 100点
経営情報システム 60分 100点
中小企業経営・中小企業政策 90分 100点

2次試験

筆記試験:中小企業の診断及び助言に関する実務の事例に関する記述式4科目

(事例)

Ⅰ:組織(人事を含む))
Ⅱ:マーケティング・流通
Ⅲ:生産・技術
Ⅳ:財務・会計

の各80分:配点各100点

口述試験:約10分の面接 筆記試験出題内容をもとに4~5問出題

中小企業診断士の2次筆記試験を合格した者が受験できます。

尚、口述試験の合格率は99%以上となっています。

試験の免除

中小企業診断士には、試験科目の一部免除があります。

ミドルレベル以上の情報処理系の試験や公認会計士、弁護士、技術士などの資格保有者は、「経営情報システム」「経済学・経済政策」「財務・会計」「経営法務」などが免除になります。

参考:中小企業診断士第1次試験他資格等保有による科目免除

合格基準・合格率

合格基準

1次試験の合格基準は全7科目の総点数の60%以上。

但し、1科目でも満点の40%未満だと不合格となります。

科目免除申請を行うと、当該科目は受験を免除され、総点数から除かれます。

第1次試験不合格でも、60点以上を得点した科目は科目合格となります。

科目合格の有効期間は合格年度を含む3年間で、免除申請を行うと、第1次試験で当該科目の受験が免除されます。

そして、第1次試験に合格すると、科目合格による科目免除申請資格は全てなくなります。

2次試験の合格基準は、筆記試験における総点数の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がなく、口述試験における評定が60%以上であることを基準とします。

合格率

中小企業診断士の1次試験、2次試験の合格率はそれぞれ20~25%を推移しています。

平成30年度の1次試験では、1科目でも受験した受験者数13,773人に対して合格者数は3,236人で合格率は23.5%でした。

2次試験の筆記試験では、受験者数4,812人に対して合格者数は905人で合格率は18.8%でした。

受験手数料(平成30年実績)

1次試験:13,000円

2次試験:17,200円

難易度と合格までの時間の目安

難易度: 難しい

合格までの学習時間の目安:1200時間

中小企業診断士試験おすすめの通信講座

紹介する診断士ゼミナールは、中小企業診断士試験に特化した通信講座です。

8年以上、中小企業診断士試験向けの通信講座を提供しているオンライン学校で、他社と比較して価格が非常に安いのとスマホやタブレットでの視聴も可能なため飽きることなく学習ができると非常に人気があります。

また、詳しい解説が付いた過去問5年分を付属。質問は回数無制限で受付。講義の分かりやすさや講座の満足度でも高い評価を得ています。

1年目での1発合格を目指していますが、無料の「3年間延長制度」を設けています。

定年後の資格として中小企業診断士がおすすめの理由

定年後の資格として中小企業診断士がおすすめの理由は、実際に私の周りに定年前後に中小企業診断士の資格を取得して活躍されている方が多いということもあります。

彼らは情報処理関係の仕事をしていましたが、応用情報技術者試験以上の殆どの試験の合格者は、経営情報システムの科目が免除される特典があるとあって次に中小企業診断士を目指す人も少なくありません。

試験に合格後、中小企業診断士として登録後は、現役時代に経験したソフトウェア開発、情報通信技術などを武器に会社に残って若手の指導に励んだり、独立して中小企業診断士としてコンサルティング業務に励んだりと、精力的に働いています。

定年後の再就職や独立に有利な資格「中小企業診断士」

定年後の中小企業診断士の活躍の場は他にもあります。

高齢者の再就職では、経験とともに資格が重視される傾向があると言われていますが、その資格の中でも特に有利になる資格の一つが中小企業診断士と言われています。

例えば、「企業支援事業のアドバイザー」などでGoogleなどで検索をしてみて下さい。

公的機関では、事業承継・再生支援・起業支援などのアドバイザーなどを定期的に募集しているのがわかると思いますが、こういった募集では、目に見えない経験をアピールするより、有資格者が有利だと言われています。

採用されると、例えば、課題を抱える中小企業に対して窓口相談や訪問相談により課題解決を支援する業務を行い、1日当たり2~5万円の謝金が貰えますので、定年後はあまり無理せず週に2~3日こういった業務を効率よくこなすことで一定の収入を得ることが可能になります。

このように、経営、IT、経理など自分が在職中にやってきた各分野の専門知識を活かして、定年後にアドバイスなどのコンサルタントを行う中小企業診断士は少なくありません。

中小企業診断士は、受験資格がないため誰でも受験でき、再就職や転職にも有利な上、独立も可能な資格なため、定年後に役立つ資格としておすすめです。

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